新型コロナウイルス感染症への診療対策についてのお知らせ
拝啓
平素より円滑な診療連携にご協力いただき、心より感謝致します。
各メディアで報道されている通り、福岡県において新型コロナウイルス感染症が感染拡大しており、九州大学病院においても緊急的な感染対策が必要となっております。院内感染の防止ならびに医療者・医療設備の確保のために、大学病院として緊急性の低い診療・手術は5月以降に延期することとなりました。
九大眼科におきましても、今週初めから以下のように対応させていただきます。
(1) 新患は緊急性の高い疾患(網膜剥離、角膜潰瘍、悪性腫瘍、緑内障発作、視神経炎、など)を除いて、
受付を5月以降に延期します。
(2) 現在受診ならびに手術予約が入っている患者についても、
緊急性が低いものは5月以降に延期します。
手術延期対象疾患:白内障、待機可能な緑内障、黄斑前膜、黄斑円孔、翼状片、
斜視、内反症、DCR、眼瞼下垂、脂肪ヘルニアなど
(3) 再来患者は緊急性が高いと主治医が判断した患者を除いて、延期を連絡します。
電話で対応できる場合には、医師が電話診療を行います。
(4) 手術にはならないが、入院による薬物治療が必要な症例
(視神経炎や急性のぶどう膜炎など視力障害を残すリスクの高い疾患)は原則受け入れます。
九州大学病院眼科として最善の医療を提供できなくなりますが、新型コロナウイルス感染症感染拡大の現状を鑑み、
1. 九州大学病院でのクラスター感染発生を未然に防ぐ、
2. 重症患者対応のために医療資源(人的・物的)を確保するために、
このような対策が必要と考えています。
新型コロナウイルス感染症は全国で制御不能に陥りつつあり、この感染症がどれほどの期間続くのかも含め、進展の全体像が見えない状況です。先生方におかれましても、感染対策や診療に苦慮されているところ誠に恐れ入りますが、ご理解・ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
敬具
令和2年4月6日
九州大学大学院医学研究院眼科 教授
園田 康平