九州大学大学院医学研究院眼科分野 九州大学医学部 眼科

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留学体験記

ボストンでの留学体験


チャールズリバー沿いに建つ病院からの風景

 九州大眼科では海外留学を経験された先生がたくさんおられます。どこに留学するか色々と考えて探すのも良いですが、私の場合は以前に先輩方が留学されていたマサチューセッツ眼科耳鼻科病院(Massachusetts Eye and Ear Infirmary: MEEI)の研究室を紹介してもらいました。MEEIはハーバード大学の眼科領域の臨床・研究部門が集結した総合的な病院で、アメリカ国内でも非常に高い評価を受けている病院です。ボストンの緯度はほぼ北海道と同じくらいです。夏は非常に過ごしやすく、秋には美しい紅葉が見られますが、逆に冬は雪がかなり積もり大きな川も凍結します。

~多国籍なラボ~


マサチューセッツ眼科耳鼻科病院

 アメリカの医学研究費は日本のおよそ10倍とも言われます。その豊富な予算もあってありとあらゆる国からリサーチフェローが留学しており、医師もいれば基礎研究者もいます。私が所属するAngiogenesis Laboratoryは病院長のJoan Miller教授が主宰する研究室で、数人のプロジェクトリーダーが所属しています。私の直接の指導者であるVavvas先生はギリシャ出身で、ラボはギリシャ人、アルゼンチン人、シリア人、中国人、ベトナム人、そして日本人と多国籍なフェローで構成されています。幸い私以外にも日本人の先生が一人いるので心強い限りです。ボストンにはマサチューセッツ工科大学、ボストン大学やタフツ大学などもあり、日本人眼科医だけでも10人程度いるので時々親睦会も開かれています。

~アメリカでの研究~

 私は日本で大学院で分子生物学の基礎と病態モデルについて学んだ後、ボストンへ留学することになりました。アメリカでは加齢性網膜疾患の病態をテーマに研究を行いました。ゲノム編集など最先端の研究技術を追求することで眼科疾患を理解する新しいアプローチが可能になることを体験することができました。また大勢のラボメンバーと共に研究する中で、技術的な事だけでなく積極的にアイディアを共有し議論する大切さも改めて感じることができました。

~英語でのコミュニケーション~


ラボのメンバーとともに、右下が筆者

 留学の関心としてやはり英語があると思います。私は英語を話すのが得意ではなかったので苦労しましたが、幸いラボメンバーは日本人に慣れており短いセンテンスではっきりと言ってくれるので意思疎通できています。言語のハンディキャップはありますが、きっちりとした仕事をすればきちんと評価してもらえるので、基礎研究を進める上で困ることはそんなに多くはありません。若い世代の先生方は英語に触れる機会も多いので、きっとすぐに順応できるだろうと思います。

 最後に約三年間を通して、生活面でも医学研究の面でも文化の違いを知ることができて、違う視点から日本を見ることができて本当に良かったと思います。これからの先生にも是非留学を体験して、眼科医人生に役立てて頂きたいと思います。

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