九大眼科を語る
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和田 伊織
2013年、九州大学眼科学教室入局。後期研修医として3年間の臨床経験を経て、2016年、九州大学医学研究院博士課程入学。
2年間、浜の町病院で研修。2019年、九大眼科入局。
研究テーマ: 加齢黄斑変性に対する既存治療の+αを目指し、患者さんにとってより効果的で、より安価な治療法の開発を目指しています。 趣味: 映画、読書、サッカー観戦、フットサル、旅行 -
舩津 淳
2014年、九州大学眼科学教室入局。後期研修医として2年間の臨床経験を経て、2016年、九州大学医学研究院博士課程入学。
2年間、浜の町病院で研修。2019年、九大眼科入局。
研究テーマ: 治療法がない網膜色素変性に対して、炎症を切り口にした病態解明、治療法開発を目指した研究を行っています。 趣味: 読書、バスケ観戦、フットサル、登山
院に入ったきっかけ
漠然とだけど研究や留学への興味があって
- 一同:
- よろしくお願いします。
- 木下:
- 先生方はどうして大学院に入ろうと思ったのですか?自分自身もどうするか、悩んでいるので。
- 舩津:
- 自分は以前から漠然とですが、研究をしたいという気持ちを持っていました。臨床も楽しかったですが、長い人生の中で4年間は研究に身を置くのもいいのかなと。それに、先輩方も行かれていて興味がありました。
- 和田:
- 私はそれに加えて留学がしたいという気持ちもあって。留学された先輩方は、大学院で研究のベースを作って、海外に行かれる方が多いです。もともと海外に興味もあるし、先輩たちからも留学は楽しいという話を聞くので。
臨床から離れることについて
院を卒業した先輩たちがバリバリ臨床しているのでそんなに不安はない、研究が臨床に生きることもあると思う
- 木下:
- 院に入ると臨床を離れると思いますが、戻るときに不安はないですか?
- 舩津:
- そんなに不安はないですかね。院を卒業した先輩たちがバリバリ臨床、手術をしているのを見ているので。そこまで手に馴染んだものは取れないと思っています。
- 和田:
- 手技的なことは思い出すし、外勤先で患者さんとは接しています。
- 舩津:
- 実はそこで新しく学ぶことも多いですよね。
- 和田:
- そうそう。院の先生で週替わりに行っている場所もあるので、他の先生の考え方を学べる部分がある。同じ患者さんをみんなでみてるので、帰ってディスカッションもできる。
- 舩津:
- 外に出ると年の近い先生同士で話すことも少ないだろうし、その辺はメリットですね。
- 木下:
- 院に行くと臨床が遅れるイメージが強かったです。
- 舩津:
- 院に入ると論文を読む機会が多くて、勉強になることが多い。こんな読む機会そうそうないと思う。院に入って1年が過ぎたけど論文を読むのが早くなったように感じます。
- 和田:
- 自分の関連分野は特に。基礎的な部分を勉強すると、臨床も深く考えられるようになります。単純に現象を見るのではなく。そういう勉強にはなる。先ほどの舩津先生の話ではないが、長い人生の中で4年間をどう思うかですかね。
研究について
予備知識がなくても大丈夫、基本の手技・知識から教えてもらえる
- 吉村:
- 研究のテーマはどんな風に決まるのですか?
- 舩津:
- 入った時に指導医の先生が大まかに決めてくれることが多いです。
- 舩津:
- いきなり自分で決めてください、はないですかね。もちろんビジョンを持って入れば協議されると思うけど。教室でこれまでやってきた研究と本人の希望を組み入れながら、新しいことにチャレンジしていくというじですかね。
- 木下:
- 研究だと遺伝や生物学の知識が必要になると思いますが、中学・高校でそういったものを学んできていないので不安です。
- 舩津:
- 生物選択でないのは一緒、一緒。
- 和田:
- 大丈夫だと思うよ。
- 舩津:
- 大学院に入ってから、知識を深めたらいいと思います。
- 木下:
- 大学院ではどういう風な指導をうけているのですか?
- 舩津:
- うちは週に1回ミーティングをしています。
- 吉村:
- ミーティングとはなんですか?
- 舩津:
- 1週間毎に研究の成果を発表するグループの研究会です。
- 吉村:
- 1週間ごとにデータは大変ではないですか?
- 舩津:
- 今は、補助員の人もいてチームで動いているので助かっています。外勤中にも進めてくれる部分があるのでそれなりに形になっている。後、基礎研究の先生が眼科に在籍されていて、基礎の手技・知識を教えてもらえるのがありがたい。恵まれていると思う。
大学院に入ってよかったこと
色々な人との結びつきができるし、新たなことを学べるのは楽しい
- 木下:
- 入ってよかったことはありますか?
- 和田:
- 基礎的な考えができることですかね。あとは、大学病院以外で、上から下までこんなに多くの先生と関われる機会はもうないかもしれない。
- 木下:
- 結びつきですか。
- 和田:
- いろんな先生に相談できるし、普段の仕事の時とは違った一面も見られます。
- 舩津:
- 実験をする機会は院に入らないとなかなかないと思います。マウスを扱ったりするのも新たな経験。そういう経験ができることはメリットかなと思います。
- 和田:
- あとは、学会に行くのが楽しくなることですかね。
- 木下:
- そういう気持ちがないですね。
- 和田:
- 学会に行くのは苦痛?各地に行けるし。
- 木下:
- その準備が大変じゃないですか?
- 和田:
- それは大変、やっぱり。でも、自分がやっていることを発表して、新たなことを学べるのは楽しい。
- 木下:
- 院に入る前と入った後で学会の理解度は変わりましたか?
- 和田・舩津:
- うん。
- 舩津:
- 動物実験とか自分が実際に研究でやっている手技手法に近いこと関しては理解できる幅が広がっているかなと思います。
- 和田:
- 確かにその辺はとっつきやすくなった。楽しくはなってきたね。やっぱりわかってくるとまた楽しい。
- 舩津:
- この前の学会で他大学の自分の研究内容と近いような研究をしている先生と話したりしたけれど、そういうのは楽しいなと思う。
- 和田:
- 院に入るかはそこまで深く考えなくてもいいと思う。絶対研究をしたいという強い気持ちで入学している人だけではない。それでも変わってくる部分があると思います。
腐ることはないですか?
そういう時もありうる、でも先輩や同僚がサポートしてくれます
- 木下:
- 腐る瞬間とかないですか?自由に使える時間があると、もういいやってなること。
- 和田・舩津:
- 腐ること?
- 木下:
- 仕事だったら朝これしてとか与えられるけど、毎日これしろとかが与えられるわけではないじゃないですか。
- 和田:
- 計画を立てるのが上手い人は研究に向いているかもしれない。今日これしてこれして、自分でやること決めて終わったら早く帰ってというふうに。けど、僕は計画立てるの下手だから(笑)
- 一同:
- (笑)
- 和田:
- 腐る瞬間はあります、落ち込んだら落ち込みやすいから(笑)
- 木下:
- 僕もです(笑)
- 和田:
- 似た匂いを感じるね。
- 一同:
- (笑)
- 木下:
- 悩んでしまうんですよ、小さいことでも。
- 和田:
- つまらないことで悩むことはあるよね、でもそういう時は悩んでないで手を動かせと言われるし、実際それで解決することもある。自分の中で対処方法を見つけるのも大切なことかと思います。
- 木下:
- 結構上の先生が目をかけてくれる部分はあるんですね。
- 和田:
- そうですね。うちのグループも週に一回ミーティングあるしね。
- 舩津:
- いい具合に先輩がいるといいですよね。研究手法とかも近いところで教わることができるし。今は上司にも相談しやすい環境です。
- 和田:
- うちのグループにも院の先輩がいるけど、近くにそうやって相談を聞いてくれる人がいるのはいいことだと思います。
大学院生活の金銭面について
困ることはない、同期の先生ともそんなに差はないよう
- 吉村:
- お金は困らないですか?
- 舩津:
- 困ることはないですね。
- 木下:
- いつも通りの生活はできますか?
- 舩津:
- もちろん学費は必要だけど、医局から仕事も与えられるし、外来もするから生活も大きくは変わっていないです。関連病院にいる同期の先生と話をしたりするけど、収入にそれほど差はないようです。
- 和田:
- 後は学術振興会からの補助を申請することもできます。自分も申請する予定です。
最後に
研究を難しく考え過ぎずに、時間があるので気晴らしもできる
- 木下:
- 意外と強い気持ちがない場合でも入ってもいいんですね。研究したいっていう気持ちが大事かと思いました。
- 和田:
- そうですね。
- 舩津:
- 情熱はやっているうちに出てくるものかもしれない。
- 和田:
- 上の先生たちを見ていると、やはり何かにこだわったりできるような人が強いように感じる。
- 舩津:
- そういう人たちも、初めからそうだったわけではなくて少しずつエッセンスが身についていって今があるのかも知れないですよね。
- 和田:
- 確かに。こだわりながら、またそうやってセルフマネージメントをできている人が多い。木下くんも飲む事が気晴らしならそれもいい。
- 木下:
- だいぶ、ウェーイみたいな(笑)
- 一同:
- (笑)
- 和田:
- いま院の中でフットサル部もあって、それも楽しんでる。
- 舩津:
- いい気晴らしを見つけるのも院では大切なことですよね。
- 木下:
- 院の先生たちのいろんな考えとかが分かって参考になりました。
- 和田:
- 難しく考えすぎないでいいと思うよ。
- 木下・吉村:
- ありがとうございました。




















