先輩に聞く!

Interview03 患児たちが楽しく検査できる「医療機器」の開発に取り組んでいます 天野佑理 福岡県出身 九州大学(H29卒)

勇気を出して踏み出す場所として

 私は医師9年目、九州大学眼科に入局して7年目になります。地元が福岡で九州大学医学部で学んでいたこともあり、九大のどこかの医局に所属するのだろうと考えていた学生時代。進路に悩んでいた4年生の頃、眼科の講義で見た白内障手術の動画─濁った水晶体が吸引され、人工レンズで光が再び通るその美しさに惹かれ、「この手術をやってみたい」と思ったのが眼科を意識したきっかけでした。
 初期研修は別府医療センターで過ごしました。2年目に入っても進路を決めかねていましたが、やはり「白内障手術に挑戦したい」という想いが捨てられませんでした。眼科の先輩方の「いろいろな働き方、内科・外科的な活躍ができる」という言葉に魅力を覚え、眼科の世界に足を踏み入れました。白内障手術は難しく、自信を失いかけたこともありましたが、指導のおかげで少しずつできるようになり、患者さんの喜ぶ姿が励みになりました。その後、専門医を取得しながらの2年間で、小児眼科領域に足を踏み入れました。白衣を警戒しながら、お父さんお母さんと一緒に、時に泣きながらも頑張ってくれる患児たちの診療は、大変なことも多いですが、非常にやりがいがありました。斜視や瞼の手術後に「とても良くなった」と喜び合う親子の姿は、何よりの喜びです。
 その経験から、より良い小児診療のための研究を志して、今年度より大学院に進学しました。現在は、子どもたちが楽しく検査できる医療機器の開発に取り組んでいます。やや珍しい分野ではありますが、先輩方は私の発想を柔軟に受け止め、丁寧なアドバイスで支えてくださいます。充実したサポート環境、分野を超えて相談に乗っていただける垣根の低さは、研究に慣れていない身としては本当に心強いものです。
 眼科に興味のある方、研究に一歩踏み出したいけれど迷っている方へ。皆さんが勇気を出して踏み出す場所として、私たちはいつでもお待ちしております。ぜひ、研究の難しさと楽しさを分かち合いましょう!

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