九州大学大学院医学研究院眼科分野 九州大学医学部 眼科

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専門医合格記

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令和4年度の眼科専門医認定試験を受験し、なんとか合格することができましたので、これから受験する先生方の役に少しでもたてばと思い、自分が行った勉強方法や反省点などを記載します。
勉強法の前に、合格基準を知っておくことが重要かと思います。合格基準は、基本的に絶対評価(一般100問各1点、臨床50問各2点、120/200点で合格)です。これらの択一式の試験に加え、口頭試問に準じた筆記試験での合格が必要ですが、例年の傾向からは余程のことがないと不合格には直結しないようです。一部の受験生しか正解できない問題を正解し周囲より一点でも多く取ることも大切ですが、120点を目指す試験であるため、多くの受験生が正解する問題を確実に正解することが大切だと考えます。実際の試験では過去問の類題が多く出題され、それにさえ正解することができれば合格に十分近づけると考えます。
私が行っていた勉強はこのことをもとに、6-7年分の過去問を解いて周辺知識を少し増やしていただけです。過去問の解き方は、九大で作成している解答集と「眼科専門医への最短コース 眼科専門医認定試験問題集 第23~30回」、眼科医●●の勉強会(詳細は個人サイトなので伏せています)というサイトを参考にしていました。最初は臨床であまり遭遇しない稀少疾患や細かい解剖に面食らってしまいましたが、数年分解いていると頻出の問題や疾患、傾向がわかり、難しいと思っていた問題も類題が出題されていることに気がつきました。そのためまずは、数年分の過去問をざっと解くことで専門医の出題範囲と傾向をある程度掴んでから、周辺知識を埋めていくことが効率のいい勉強法と考えます。さらに、前述したサイトでは、過去問も含めた周辺知識を中心に、わかりやすい解説がされていたり、頻出の疾患毎のまとめがされていたりと、かなり役に立ちました。
また、今回試験勉強をするにあたり役に立ったのがiPadです。上記の教科書や解答集をiPadで管理することで大きな教科書を持ち歩く必要がなく、通勤電車の中で無駄なく勉強することができました(というより、日常業務が忙しく通勤中が主な勉強時間でした…)。
最後に反省点ですが、もっと早く試験勉強に取り掛かるべきだったかと思います。過去問6-7年では類題を網羅できていなかったこと、複数回周回できず知識が固まっていなかったこと、直前になればなるほど、まだ過去問が終わっていないと焦ることが多かったためです。早く試験勉強を始めるにこしたことはありませんので、受験を決めた際にはなるべく早くの勉強開始を勧めます。計画を立てて勉強しようとしても、急患は待ってくれません…。
以上が自分の今回の勉強法や反省点になります。これから受験予定の先生方の参考に、少しでもなればと思います。

2022.8 森賢一郎

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