九州大学大学院医学研究院眼科分野 九州大学医学部 眼科

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目の病気よろず相談室

目の病気よろず相談室 九州大学眼科で治療している代表的な疾患について解説いたします
  • ぶどう膜炎
  • 網膜硝子体疾患
  • 加齢黄斑変性
  • 網膜色素変性
  • 緑内障
  • 眼腫瘍
  • 甲状腺眼症
  • 眼瞼下垂・眼瞼内反症
  • 涙道閉塞症
  • 未熟児網膜症
  • 斜視

未熟児網膜症

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未熟児みじゅくじ網膜症もうまくしょうとは

動画で解説

 早産で生まれた新生児(低出生体重児)の発達途上にある網膜血管が閉塞し、それに続いて血管新生を伴った増殖性病変をきたす疾患です。自然治癒する場合もありますが、増殖性病変が増悪する場合は治療が必要となります。

未熟児網膜症について詳しく

未熟児網膜症の患者数

 九州大学病院では年間約80人くらいの新生児をNICU(新生児室)で診察しています。そのうち、約10人前後のお子さんに治療を行っています。

未熟児網膜症の治療

未熟児網膜症の治療 発症前(早産児では網脱血管網が未発達)→ステージ1(血管の成長がとまる)→ステージ2(境界が隆起)→ステージ3:新生血管(正常な血管)と増殖膜(かさぶたのような膜)が出現→ステージ4(眼局的な網膜剥離)→ステージ5:(全ての網膜が剥離)

 網膜光凝固術や冷凍凝固術は有効性が確認されている治療法です。現在では網膜光凝固術が広く行われています。網膜光凝固術後もまだ進行状態にある場合は、必要に応じて追加凝固を行います。また、増殖性変化が進み網膜剥離に至る場合は、硝子体手術が必要なこともあります。
 最近では血管新生阻害剤を眼内に投与することによって、未熟児網膜症の血管活動性を抑える治療があります。ただし、長期予後が不明で合併症のリスクもあるので治療は慎重に行う必要があります。

日本眼科学会

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